1.「リメディアル・フィジクス」DVDを紹介 大野先生(北大)
メディア教育開発センターが開発したDVDで、高校レベルの物理を4枚のDVDで 自習形式で学ぶことができるのものです。先端科学の研究者のインタビューなども収 録されていて、非常に内容の濃いものでした。まだ、販売前とのことですが、是非、 安価で販売されることに期待です。私も使ってみたいと思いました。
2.冷凍光線 今野先生(北海道東海大)
科学の祭典でもおなじみの凹面鏡の光線中の冷凍版です。光源に電熱器の代わりにド ライアイスを使います。反対側の凹面鏡の焦点付近が冷たく感じるというものでし た。何となくそんな気もしたのですが、温度計で測っても有意な結果は得られません でした。測定方法を改良する必要がありそうで、今野先生の宿題となりました。今野 先生、6月の物理交流会がまた理センですので、それまでに頑張ってください。
参考:このネタはこちらに書いてありました>パズル・物理のふしぎ入門(今野)
3.金属棒の振動と携帯電話の電波で光るグッズの紹介 菅原先生(札幌南陵高)
波動の問題によく出てくる金属棒を松ヤニをつけた指でこするとその棒の長さに固有 の振動が起こる現象を実演してくれました。その後、参加者大勢見よう見まねで音を 出しました。アルミの1mくらいの棒が扱いやすいようでした。また、菅原先生が自 作された携帯電話の電波で光るアンテナと、100円ショップで150円で売ってい たという携帯電話の電波で光を出す手の形をした携帯電話スタンド?も紹介してくれ ました。交流会のあと早速買いに行った方もいたようです。
4.声紋鑑定グラフを用いた閉管、開管の倍音の分析およびドップラー効果(斜めドップラー)の振動数変化の分析 大久保先生(札幌南高)
デジタル教材提供システム「理科ねっとわーく」で提供されていた声紋鑑定グラフを 用いて音の解析を実演していただきました。特に、ドップラー効果の実験では救急車 がサイレンを鳴らしながら近づいてくる映像をパソコンで再生しながら同時に取り込 み、救急車が通過する際に振動数が下がるようすを視覚化したところが、「なるほど !」という感じでした。
ソフトの情報
記事:大久保 政俊 先生(札幌南高)
シェアウェアで http://www2.tky.3web.ne.jp/~nozu/ のサウンドモニタが用いています。 シェアウェア(1000円)ですが1月お試しで使えます。 昨日使ったのはこのソフトです。
そのほかに フリーソフトとして
- 京都大学のフリーソフト http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~ent/freesoft/ RT-Sonaが使えます。
- 本の付録ですがHPから http://www.cactussoft.co.jp/download.htm WaveSonoが使えます。
以上は リアルタイムに声紋(振動数強度)を 書き出すソフトですが 一度録音してから 声紋を書き出すソフトが 理科ねっとに あります。
声紋鑑定に使われる振動数分布(振動数強度の時間依存性)のグラフは一般にはサウンドスペクトログラムと呼ばれ、そのパターンを声紋と呼びます。声紋鑑定グラフは私が勝手にわかりやすく使った名前でこれは普通は使いません。
5.電子回路のキット「電子倶楽部」の紹介 溝上先生(札幌南高)
高教研の研発でもお話し頂きましたが、梅沢無線から5,000円ぐらいで売られて いるという色々な電子回路が組める「電子倶楽部」を紹介して頂きました。一昔前の 電子ブロックを簡略化したようなものです。前任の根室高校では20台買ってもらっ て生徒実験していたとのことです。電気回路のところで色々使えそうでした。
6.高校物理のエポニム調査 鶴岡先生(札幌清田高)
アボガドロの法則、ダーウィンの進化論など、人の名を冠した単語・用語をエポニ ミーといい、その基となっと人名をエポニムというそうです。高校物理ではキルヒ ホッフなど60名のエポニムがいるそうですが、それらの人についてどの程度知って いるか調査された結果をご報告されました。授業で習っていないものはほとんど知ら れていないようです。
7.嘆きブツリ 石川先生(札幌啓成高)
某道立高校3年のある生徒がテスト前勉強会で思わず口にした名言葉を紹介してくれ ました。「糸で連結された2物体の加速度が等しいのは何故?」「速度がゼロなら 加速度もゼロじゃないの?」「回転軸にはたらく力は何故モーメントを発生しないの ?」「完全弾性衝突ってどういうこと?」みなさんならこんな質問を受けたときにど う説明しますか?